映画出演者現る! パート2

映画出演者現る!の続き
確かにちょい悪男は世の中でもてはやされている。少しヤンチャっぽく遊び上手な感じがモテるのだろう。しかしアウトレイジ男はちょい悪男を遥かに通り越して極悪男にしか見えないのである。

会場に入ってきた時は笑顔もなく、あたかも周囲を威圧するがごとく鋭い眼差しを放っていた。しかしなぜレイジ男(長いので省略)はそのような服装、そのような態度で現れたのだろうか?

ネットや雑誌では、奇抜な服装を選ばず清潔感やさわやかに見える服装を推薦している。実際私もこのような服装を選んでいる。だがレイジ男はその逆をいっているように見える。

もしかしたら皆が実践しているありふれた服装よりも、ひときわ目立つ服装の方が脚光を浴びて良い方向に向かうかもしれない?もしかしてイカツイ恰好をしているのに心がピュアで虫も殺せないやさしい男性で、そのギャップを駆使して女性陣をキュンキュンさせるのではないだろうか?などと考えていると女性陣はさておきレイジ男が気になってしょうがない。

万が一レイジ男がカップル成立となれば今までのマニュアルは否定されることになる。そうなれば私の戦略も変更しざるを得ない。この事例は今後の婚活において非常に参考になるだろう。レイジ男は彼の知らないところで婚活を揺るがす重要な責務を担うことになった。

もう殴られてもいい、ゲイだと思われてもいい。

「レイジ あなたのことが気になるんです!」

とは言いつつ婚活も頑張っていかなければならない。女性と話ながらもレイジを
チラッ|д゚) チラッ|д゚)

と行動をうかがっていた。しかし距離が遠すぎて彼の話し方や振る舞いなどまったく把握できない。仕方がない。ここはパーティーに集中して結果は後ほど拝見しようと考え直した。

レイジのこともすっかり忘れてパーティーも終盤を迎えた。今回のパーティーは最後に封筒が渡されて、その封筒の中の用紙にカップルが成立していれば成立した人の名前と番号が書かれていて成立していないと何も書かれていない。

まずは男性陣が会場から退出して、カップルが成立している人は会場から出てすぐの所にあるロビーの前でカップルが成立している女性を待つことになる。私の隣に座っていた男性は友達と一緒に参加していたみたいで、その友達とにこやかに話ながらこれ見よがしにロビー前で立ち止まった。この2人は勝ち組である。

私はその横を華麗に通り過ぎ一目散にエレベーターに向かった。つまり負け組である。

エレベーターは1基。早くエレベーターに乗らないと次に乗ってくる負け組女性陣と相乗りになってしまう。なので負け組男性陣は最後の力をふりしぼってわれ先にとエレベーターに向かうのである。

どうにかこうにかエレベーターに乗り込み安堵の表情で入口の方向にくるっと体を向けると、見たことのある肌を露わにした黒のYシャツ男が現れた。そうレイジである。つまり、レイジも負け組だった。

その進撃の巨人(=レイジ)は何の因果か私の真ん前にそそり立っていた。しかもレイジはくるっと入口の方向に向いてくれない。私は目の前の彼の胸元しか見ることができなかった。

ただでさえ重い負け組ムード漂うエレベーターの中、レイジと私は対面したまま15階から1階までこの状況を耐え忍ばなければならなかった。パーティーよりも長い時間に感じたのは言うまでもない。ちなみにレイジはシャツのボタンを3つ外していることが確認できた。

結果、レイジもカップル成立することはなかった。よって現在の評価としては女性に対しては派手で奇抜なファッションは受け入れられなかったが、私には強烈なインパクトを残して去って行った。

まだまだサンプルが少ないので、勇気ある同志が体を張ってレイジと似たファッションで挑み、成功したか否かを報告してくれることを願っている。